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アセット 2

ビッグアメリカ

1/4パウンドで、“アメリカを旅する”バーガー

「クォーターパウンダー」から始まった1/4パウンドビーフパティ。そのおいしさを改めて伝え、お客様のいつもの選択肢として根付かせたい。そんなミッションを達成するために2010年に行われたユニークなキャンペーンが、「ビッグアメリカ」です。これは、ハンバーガーの本場であるアメリカを代表する都市やエリアをイメージした個性的な4つのバーガーを、それぞれ期間限定で順に販売するというもの。日本マクドナルド史上初の2ヵ月半にもおよぶ長期プロモーションを行いました。

日本のお客様だからこそ楽しめる、本場の“アメリカンバーガー”を

長期プロモーションを行うときには、お客様を飽きさせず、ワクワクできる情報を継続的にご提供することが大切です。今回はハンバーガーの原点であるアメリカの味わいを表現した商品を作るため、プロモーションの舞台をアメリカにするという世界観は当初から決めていました。その世界観をお伝えするために決めたテーマが、“旅”でした。バーガーを食べながら、ゆっくりとアメリカを横断していく――。そんな壮大なイメージが、2ヵ月半というプロモーション期間とピッタリだと考えたのです。
では、その旅で訪れる都市はどこにするか。“アメリカを旅するバーガー”というテーマをお客様にきちんと理解していただくために、商品開発の基準を“日本人がその都市名を聞いたときにイメージできるバーガー”と定めました。そして決まったのが、テキサス・ニューヨーク・カリフォルニア・ハワイの4都市です。ニューヨークとカリフォルニアについては、多くの日本人が知っている都市であるため問題なく決定。テキサスは知名度の面で少々不安もありましたが、荒野という分かりやすいイメージから採用しました。アメリカらしさという点で入れるか入れないか最後まで議論したのが、ハワイでした。しかしハワイは日本人にとても馴染み深く、なおかつこの4都市を選んだ場合にアメリカを東から西へ横断するという非常に大きなスケールのプロモーションができるということから最終的に選ばれ、開発に進んだのでした。
こうして誕生したのが、「テキサスバーガー」「ニューヨークバーガー」「カリフォルニアバーガー」「ハワイアンバーガー」という4商品です。「テキサスバーガー」は荒野をイメージしたワイルドなバーガー。スパイシーなバーベキューソースと粒マスタードの味付けに、サクッと揚げたフライドオニオンとベーコンがアクセントになっています。「ニューヨークバーガー」はモントレージャックチーズ、旨みたっぷりのベーコン、トマト、レタスに粒マスタードソースのピリッとした辛味が特長で、ニューヨークの街角のカフェにある一皿を思わせるスタイリッシュな一品です。カリフォルニアの自然とそこに降り注ぐ太陽からの恵みをイメージした「カリフォルニアバーガー」は、カリフォルニア産赤ワインを使用した特製ソースに、粉チーズをトッピングした香ばしい特製バンズがポイント。「ハワイアンバーガー」は特製グレイビーソースにたまご、ベーコンを挟み、ハワイの名物料理ロコモコのおいしさをそのままバーガーに閉じ込めました。

“テキサスバーガー旋風”が吹き荒れ、成功した「ビッグアメリカ」

新たに誕生したこの「ビッグアメリカ」のプロモーションにも力を入れ、販売2週間前にあたる元旦に大々的に新聞広告を掲載。バーガーとともに広告に掲載された各都市のイメージ写真は、実際にアメリカでロケ撮影をしたほどでした。さらに山手線の電車を2両、ビッグアメリカの宣伝一色にするなどして、認知の獲得に徹しました。この商品のおいしさはもちろん、日本人にとって分かりやすい“アメリカらしさ”や様々な施策が話題になり、売れ行きは良好。特に第1弾の「テキサスバーガー」の販売時には品切れする店舗が続出しました。販売開始からわずか2日後には1日あたりの全店売上記録が更新され、これはのちに“テキサスバーガー旋風”と名付けられました。
この大ヒットを受け、2011年には「ビッグアメリカ2」、2012年には新「ビッグアメリカ」シリーズ…と同様のプロモーションを継続して行うことに。反響の大きさがうれしい反面、開発担当者たちは毎回異なる都市のバーガーのバリエーションを考案するのに苦労しました。また一方で、チーズたっぷりのフィラデルフィアバーガーやクラムチャウダーフィリングを使用したボストンバーガー、ステーキプレートをイメージしたガーリックチップがアクセントのカンザスバーガーなど魅力的なアイデアがたくさんあるのに、数を絞らなければならないという大変さもありました。そんな裏話があるものの、このユニークな世界観で人気を博した「ビッグアメリカ」シリーズは、日本マクドナルドの肉厚ビーフバーガーのおいしさをより多くの方に知っていただくきっかけになりました。こんなふうに今後もワクワクする世界観を広げていき、マクドナルドの新たな“FUN”を作り出したいと思います。
※2010年初登場。