どうしてビッグマックは、
マクドナルドの看板商品になったの?
1968年に販売された「ビッグマック」は、長年にわたって世界中のお客様に愛されてきたマクドナルドの看板商品の一つ。考案者はアメリカのピッツバーグに店舗を持つフランチャイズオーナーのジム・デリガッティという人物でした。当時彼の店は経営不振に陥っていて、何とかして多くの人に店舗へ来てもらえる方法はないか考えていました。そんなときに思いついたのが、大人が食べても満足感のある新しいバーガーです。ごま付きのバンズに2枚のビーフパティ、レタス、チーズ、ピクルス、オニオンと特製ソースを挟み込んだ2段重ねの新商品を作りました。彼はこのアイデアを何度もマクドナルド本社へプレゼンテーションを行って、やっとテスト販売へとこぎ着けます。「ビッグマック」と名付けられたバーガーは普通のハンバーガーの2倍以上の値段で販売されたにもかかわらず、売れに売れ店舗の売上が12%もアップ。そのウワサは本社にも届き、1968年に全米で販売されるようになりました。テレビCMでバンズの間にはさまれている具材を一つひとつ紹介したほど前代未聞の大きな2段重ねのバーガーを、口いっぱいに頬張ったときの満足感が多くのアダルト層を惹きつけ、マクドナルドは潜在市場を広げることに成功。そう、「ビッグマック」が誕生以来看板商品となった背景には、大人たちからの熱烈な支持があったからなんです。
その後、1986年にはイギリスの経済専門誌『エコノミスト』が「ビッグマック」を各国の経済力を測る指標にするなど、人気ぶりをうかがわせるエピソードはたくさんあります。日本のマクドナルドには2007年に「メガマック」、2016年に「グランドビッグマック」、「ギガビッグマック」、2019年に「ビッグマック ジュニア」が登場。あるときは手軽に、あるときはもっとボリューミーに、「ビッグマック」を幅広い年齢層の方に楽しんでいただいています。大人のお腹を満たしてきた「ビッグマック」は長い時を経て、今や世代を超えて愛される看板商品となっています。
※1968年販売開始。日本での販売開始は1971年。