てりやきマックバーガーは、日本人のソウルフード!?
甘辛いてりやきソースをしたたるほど絡めたポークパティに、しゃきしゃきレタス、そしてたっぷりのマヨネーズ。和風味なのにバンズとの相性ぴったりな「てりやきマックバーガー」は、2017年に開催された「第1回 マクドナルド総選挙」で2位に輝くほど不動の人気メニューの一つです。このバーガーが誕生したのは1989年。当時、日本の人たちにマクドナルドをもっと身近に感じてもらえる商品を探っていました。そこで目をつけたのが、ブリてりや鳥のてりやきなど日本食にお馴染みの“てりやきソース”。これを使ったメニューを開発しようとしたのが、アメリカのマクドナルド本社の専属フランス人シェフであり、チキンマックナゲットの生みの親、ルネ・アレンです。シェフ ルネはリンゴ・ピューレをベースに日本人の嗜好に合わせた“てりやきソース”を作り出しました。そして、牛肉などさまざまな具材にかけて試食。その中でいちばん相性が良かったポークをパティに選びました。こうして、日本人に馴染み深い“てりやきソース”を使った新しいバーガーが誕生したのです。1989年3月に期間限定で販売が始まるやいなや、たちまち大人気商品に。多くのお客様からの熱烈な声に推され、わずか2ヵ月後には、バーガー類では初の日本限定レギュラーメニューとなりました。
そしてこの「てりやきマックバーガー」の大成功は、マクドナルドの世界的な経営戦略にも影響を及ぼします。それまでマクドナルドのメニューは世界中どこでも同じというルールだったのですが、これを機にヨーロッパやアジアなど各国で、現地の食文化に合わせた商品開発が進められるようになったのです。日本人の溢れんばかりの“てりやき愛”が、マクドナルドのメニューの歴史を塗り替えてしまったのですね。
また、1996年には「てりやきマックバーガー」の進化系バーガー「てりたま」が登場。さらにここ数年は、ホワイトチェダーチーズとチェダーチーズをプラスしたコク深い「チーズチーズてりやきマックバーガー」や、スパイシーなソースを加えた「スパイシーてりやきマックバーガー」なども登場し、「てりやきマックバーガー」の新たなおいしさをお届けしています。アメリカ生まれのハンバーガーと、日本生まれの“てりやきソース”の意外なコラボから生まれた「てりやきマックバーガー」。30年以上経った今も多くのお客様から愛され続ける理由は、日本人の心の深い部分に訴える特別な味だからかもしれません。
※1989年初登場。