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- POSシステム搭載レジ(1978年10月導入)
スピーディーに買えるハッピー
日本マクドナルドの店舗に、商品の在庫や売上などのデータをリアルタイムに管理できる「POS(Point
Of
Sale)レジ」が導入されたのは1978年のことでした。当時POSレジを導入していたのは、デパートやスーパーなど小売業界が中心。数年前に誕生したばかりのファストフード業界には、どんなPOSレジがふさわしいのか。まだ答えの出ていなかった課題に向き合うため、私たちは松下通信工業株式会社(現:パナソニック
モバイルコミュニケーションズ株式会社)様に開発の相談を持ちかけたのです。
このとき、マクドナルドならではのレジとして重視したのがお会計時の処理スピードと、レジの小型化でした。クイックサービスレストランとして少しでも速くお客様の対応をできるようにする必要があり、また、従来のレジは大型だったためにお客様とクルーの双方の顔が見えづらいというマイナスの面があったのです。開発チームの方々はマクドナルドの店舗で調理・販売業務などを実際に体験し、試行錯誤を繰り返された結果、わずか半年という驚くべきスピードで開発。新しいレジは商品名と金額がひと目で分かるうえに、ボタンがそれまでと比べ物にならないほどに押しやすく操作性に優れ、お会計時のスピードも格段に向上。さらに、大幅に小型化されたことで、レジ越しではなくFace
to
Faceでお客様を笑顔でおもてなしすることが可能となりました。日本マクドナルドのPOSレジは、クイックサービスレストランだけでなくほかの業界にも影響を与える画期的なものとなり、1982年にはマクドナルドのアメリカ本社が採用するほどでした。その後も利便性と操作性の進化が続き、お会計はさらにスピーディーに。POSレジはマクドナルドのクイックサービスと笑顔のおもてなしを、今もなお支えています。