手を汚さずハンバーガーを食べるために不可欠な包装紙。どんな紙でも構わないように思われるかもしれませんが、実はそんなことはありません。マクドナルドでは、フードメニューの開発だけでなく、包装資材の開発にも熱心に取り組んできました。2017年に販売されたグランシリーズ用に開発された「じゃばらラップ」もその一つです。グランシリーズは本格的な肉厚ビーフパティが特長で、従来の包装紙で包むと具材がはみ出してしまい、お客様が食べにくいのでは？という懸念がありました。そこでハンバーガーをしっかり包み込むポケットタイプの包装紙を開発することになったのです。試行錯誤の末に生まれたこの包装紙は底部分がじゃばら状になっており、高さのあるハンバーガーをつぶすことなく、すっぽりと収めることが可能。無理なく包む形状のため、食べているときに形が崩れにくく、しかもクルーにとっても包装がしやすいなど、お客様とマクドナルド双方のメリットを実現しました。こうして生まれた新発想のじゃばらラップは、お客様からはレタスがこぼれない、食べやすいといった声をいただき、公益社団法人日本包装技術協会が主催する「日本パッケージングコンテスト2018」でアワードを獲得。その他のマクドナルドのハンバーガーでも「じゃばらラップ」が活用されるようになりました。グランシリーズが全国で人気を博した背景には、このような決して目立つことのない陰の立役者の存在もあったのです。