McD Sustainability Report 2024-JP e-book
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おおくぼあすな大McDonald’s Sustainability Report 2024久保 明日奈すべては、おいしさと笑顔を地域の皆さまにお届けするために。DataJobs, Inclusion & EmpowermentFor Kids42IntroductionOur PlanetCommunity Connection株式会社オウルズコンサルティンググループ一般社団法人エシカル協会 理事Food Quality & Sourcing可欠です。フィレオフィッシュの白身魚のMSC認証、コーヒー豆のレインフォレストアライアンス認証、フライオイルのパーム油のRSPO認証など、サステナブル認証を取得した原材料・資材の使用は特筆に値します。調達量が大きい企業がサステナブルな原材料を選択することは、環境保全やサプライヤーの労働環境改善などに大きな影響を与えます。今後は、認証を取得していない原材料を調達する際にも、人権や環境に十分配慮し、サステナビリティをさらに高めていくことを期待しています。開示内容が拡充されたものの一つが、人権の尊重です。日本マクドナルドは人権方針を策定し、人権の尊重にコミットしています。近年、企業にはビジネスにおける人権尊重が強く求められており、どのような人権リスクが存在するかを特定し、是正に取り組むことが不可欠です。万が一侵害が起こった場合に備える救済メカニズムの整備も欠かせません。今後は、実効性のある人権デューディリジェンスを行い、自社だけでなくサプライヤーや地域コミュニティなどに配慮した事業活動を進めることが望まれます。環境や人権などの課題は多岐にわたり、対応が容易でない面も多いでしょう。だからこそ、サステナビリティへの対応を本質的な企業価値の向上につなげる視点が重要です。サステナブル経営のリーディングカンパニーとしての、先進的で本質的な取り組みへのさらなる挑戦を期待しています。誰もが知るブランドであるマクドナルドがサステナビリティに取り組むことは、大きな社会的意義があります。「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」というパーパスが示すように、幅広い世代に愛され、日常に寄り添う企業だからこそ発揮できる強みとスケールを活かし、本質的なサステナビリティを実践している姿勢がうかがえます。「地球環境のために−Our Planet」では、脱炭素や廃棄物削減、リサイクルの取り組みが進んでいる様子が確認できます。また、外食産業で深刻化している食品ロスの課題については、2001年に導入した「メイド・フォー・ユー」システムをはじめ、早期から継続的に取り組み、着実な前進を続けています。マクドナルドの店舗では、年齢・性別・国籍など多様なバックグラウンドを持つ約21万人の方が働いています。これほど多様な人材にとって「働きがい」のある環境を整えるのは容易ではありませんが、外国籍クルー向けの多言語教材や、チャレンジクルー(障がい者)に配慮したユニバーサルデザイン教材などの施策が進められています。本質的なダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進には全社的な意識改革が欠かせませんが、トップマネジメントがスポンサーとなり、多様な人材の活躍をリードする「オープンドア!チーム」の存在も大きいのではないでしょうか。こうした取り組みは、他の企業にとっても参考になるはずです。サステナブルな企業活動を実現するには、サプライヤーとの協働が不第三者意見

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