SMILE_424
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仲間に支えられて会話から得た喜びと発見声色から垣間見えるもの1回1回のあいさつに、お客様への想いを込める栗﨑さんは、とにかく真っ直ぐな人だ。フィードバックを受けるときは必ずメモを取り、お客様はもちろん、同年代のクルーたちにも丁寧な言葉を使う。一緒に働いていると頑張る気持ちと真面目さがすぐに伝わってくる。そして、特に印象的だったのがあいさつだ。「いらっしゃいませ!」。彼女の声は大きくてよく通り、顔を見ずとも彼女が店内にいることが分かる。一方で、目の前のことに熱中するあまり、周りが見えなくなることや、効率的に仕事を進められないこともあった。「自分は、周りの先輩方に迷惑をかけているんじゃないだろうか」。落ち込んでしまうことは一度や二度ではなかった。それでも前を向けたのは、仲間の「大丈夫だよ」と「次頑張ろう」という声かけがあったから。「このお店はみんながポジティブな声をかけあっています。だから、私も一人じゃないと思えるし、もっと頑張りたいと思えるんることができた」と、うれしそうに話してくださった。も大きな変化が生まれた。れまで彼女が何気なく見ていたGEL(おもてなしです」。仲間が作り出す前向きな雰囲気が、いつも彼女を支えていた。ある日、栗﨑さんは杖を付いていたお客様のトレイの片付けをお手伝いした。そのお客様はずっと入院をされており、「やっと大好きなマクドナルドに来何気ない世間話。しかし、栗﨑さんにとって、大きな発見と喜びがあった。このお店で食事をすることを楽しみにされている方がいる。当たり前のことかもしれないが、実感すると視野が広がり、考えや行動に発言をするときも、後輩にトレーニングをするときも、主語が〝お客様〟へと変わっていった。また、そリーダー)の先輩の行動の一つひとつが、お客様の気持ちに寄り添ったものであることに気づいた。「私もお客様に喜んでいただきたい」。そんな気持ちが芽生えると、栗﨑さんは自分のサービスはもちろん、美しい所作まで追求するようになっていった。そして、居心地の良い店舗を目指して、大きく元気なあいさつには〝柔らかさ〟と〝あたたかさ〟が足されていった。社員やクルーの投票で、栗﨑さんは一番多くの投票を集めた。「栗﨑さんがいると、あいさつでお店が明るくなる」。そんな声が仲間からたくさん寄せられた。今では彼女の生み出すあいさつと明るい雰囲気が、仲間たちの背中を押している。「いらっしゃいませ」「おはようございます」。元気  7    で心地の良い栗﨑さんのあいさつが、今日も168香芝店に響き渡る。数ヵ月前とは少し違う、お客様への想いが詰まったその声色には、彼女の成長と、マクドナルドのクルーとしての信念が垣間見える。 168香芝店で開催されたあいさつコンテスト。

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