とある夏の日のお昼頃のこと。自転車に乗っていると、急に後ろへ引っ張られた感覚がしました。慌てて止まって見てみると、スカートの裾が車輪に巻き込まれていたんです。引っ張ってもなかなか取れず、近隣に住む知人に助けを求めようとポケットからスマートフォンを取り出そうとした時、バランスを崩して自転車ごと地面に倒れてしまいました。なかなか上手く起き上がれず、ひねってしまった足から伝わるズキズキとした痛みにだんだん不安な気持ちになっていきました。そんな私を助けてくれたのは、マクドナルドの赤いバイクに乗った女性の店員さんです。「大丈夫ですか? お怪我はありませんか?」と言い、サッとしゃがんで私と自転車を起こしてくれました。その後、二人で奮闘し、なんとかスカートを引き抜くことに成功。お礼を言うと「いえいえ、これくらい普通のことですよ」と屈託のない笑顔を見せてくれました。お店の外で、お客さんでもない私に手を差し伸べてくれたこと。マクドナルドの看板を背負ったヒーローに出会えて、私の心はとても晴れやかになりました。お客様やクルーから寄せられた実話をもとにしたショートストーリー。8Feel-Good Story安心して過ごせる場所安心して過ごせる場所赤いバイクの救世主
元のページ ../index.html#8