島原が日本屈指の冬レタス産地である理由
松尾さんは農業を営む家に生まれ、松尾青果は父親の博明社長が1978年に法人化。松尾さんは当初、測量や設計など建設関連の道へ進んだが、時が経つにつれ家業への想いが強まり松尾青果へ入社した。
「代々ジャガイモを中心に作っていましたが、その後レタス栽培も始めました。長崎の島原半島はレタスの一大産地で、特に冬のレタスは全国一の生産量を誇ります。理由は第一に温暖な気候。さらにこの地特有の傾斜を生かすことで、冬でも元気に育つんです」と松尾さん。同社では山地だけでなく、海のそばの標高の異なる場所に畑を持っている。「山と平地では気温が2~3度違うので、時季ごとに適したレタスが作れるんです。また、ここは海面が反射した太陽光を傾斜地がしっかり浴びますから、それもレタスがすくすく育つ理由ですね」。南島原の豊かな大地は松尾さんの誇りなのだ。