STORY#063

想いの詰まったキッチンガーデンで、
五感が満ちる体験を

「さっぽろハウス」に自然と触れ合えるキッチンガーデンが誕生

2023.9.4北海道

笑顔溢れる集合写真が撮影されたのは、雨が上がったばかりのキラキラ輝くキッチンガーデン
2023年7月25日、病気と向き合う子供とそのご家族のための滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス さっぽろ(以下、「さっぽろハウス」)」では、クラウドファンディングによって誕生したキッチンガーデンのお披露目式が開催されました。
豊かな自然の中に位置する「さっぽろハウス」の広大な庭が、五感を刺激するキッチンガーデンに生まれ変わるまでのストーリーをお届けします。

※観賞と収穫の目的を兼ねる庭

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車いすのお子さんにもガーデンを楽しんでいただけるよう、幅の広いフラットな通路に
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ドナルド・マクドナルド・ハウス さっぽろ サブハウスマネージャーの能登智香子さん

ハウスで、もっと自然に触れる体験ができたら

「さっぽろハウス」には広大な裏庭がある。その一角には花畑や野菜畑があったものの、ボランティアスタッフが収穫して室内に飾ったり調理したりすることにとどまっていた。足場が整備されておらず、小さな子供や車いすの利用者は安心して歩くことができなかったからだ。「滞在する子供やご家族が気軽に野菜を収穫するなど自然に触れられる庭にできたら、心身のリフレッシュにもつながるのではないかという想いで、キッチンガーデンを整備するためのクラウドファンディングを立ち上げました」と、「さっぽろハウス」サブハウスマネージャーの能登智香子さんは話す。
そんなキッチンガーデンのコンセプトとなったのが、「五感を刺激する庭」だ。季節ごとに咲く花や野菜を見て触って、実際に収穫して食べてみる。土のかおりを感じ、野鳥の鳴き声を聞くこともできる。そんなキッチンガーデンの必要性を多くの方に共感いただき、約230万円が寄せられた。目標金額の150万円を超えてもなお、「肥料や苗に必要だから」と多くのご支援があったと能登さんはいう。想いを寄せてくださっている方々の存在の大きさを改めて実感する機会にもなった。

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株式会社北海道日本ハムファイターズ取締役管理統轄部長の石川義兼氏と、北海道日本ハムファイターズ公式マスコットキャラクターのフレップ君

キッチンガーデン誕生の立役者

今回、想定を大きく上回る資金を集めることができたのは、「さっぽろハウス」をご支援くださっている北海道日本ハムファイターズの尽力があってこそだ。
クラウドファンディングの期間中である2022年9月に札幌ドームで開催された冠試合「ドナルド・マクドナルド・ハウスさっぽろ応援ナイター」では、「さっぽろハウス」を支援する募金活動を実施させていただき、クラウドファンディングの周知も図った。活動が実を結び誕生したキッチンガーデンを前に、株式会社北海道日本ハムファイターズの取締役管理統轄部長である石川義兼氏は、「花や野菜と触れ合う子供たちの姿が目に浮かびます」と顔をほころばせる。お披露目式では来賓としてテープカットにも参加された。
北海道日本ハムファイターズは「スポーツコミュニティ」を理念に掲げ、地域の皆さまの心と身体をスポーツで育んでいけるようなコミュニティの構築を目指している。その中で大切にされているのは、普段野球に触れることがない方々にもその機会をつくることだ。
「私たちは野球を通して、病気と闘うお子さまやご家族が少しでも元気になっていただくきっかけをつくりたいという想いのもと、『さっぽろハウス』を支援し、共に活動しています。これからも『さっぽろハウス』には、皆さんが集まるあたたかな場所であり続けてほしいですね」。

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日本マクドナルドのフランチャイジー 株式会社チライの丸山恵市オーナー

成長していく植物に想いを重ねながら

日頃から「さっぽろハウス」を支援している地域の日本マクドナルドフランチャイジー各社も、今回のクラウドファンディングの認知を広げた一員だ。
2022年9月に行われた冠試合には各店舗からクルーたちが参加し、募金協力を呼びかけたほか、期間中は各店舗でもクラウドファンディングの周知を行った。案内時はドナルド・マクドナルド・ハウス(以下、DMH)の活動意義に共感いただいた上でご支援いただけるよう、施設がどのような存在であるかを知っていただくことも心掛けている。また、球根の植え替えなど庭の整地には近隣のマクドナルドのクルーたちもボランティアで参加した。
お披露目式に出席した日本マクドナルドのフランチャイジーである株式会社チライの丸山恵市オーナーは、「キッチンガーデンはここで完成ではない」と話す。
「多くの皆さまの想いによって植えられた苗が葉をつけ成長し、今後キッチンガーデンはさらに豊かになっていきます。本日の式典はその出発点として、ハウスの意義を再確認するきっかけにもなりました。私たちは店舗で、DMHは施設で、お客さまや利用ご家族が安らげるひとときをご提供する。そんな共通の理念のもと、今後も様々な形でDMHの取り組みを支援していきたいです」。

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ボランティアスタッフの尾形由美子さん(左端)と斎藤のり子さん(中央)

開所から15年、これからも「第二のわが家」であるために

今後キッチンガーデンは、レイアウトを担当した尾形由美子さんや、苗の選定を行った斎藤のり子さんをはじめとしたボランティアスタッフの手によって、さらに美しく賑やかなものになっていく。また、「ガーデニングであれば自分でも手伝えそう」とボランティアを申し出てくださる方も増えており、「キッチンガーデンによって人の輪も広がっています」と能登さんは笑顔を見せる。「ボランティアの皆さんが楽しみながら活動してくださっている姿をうれしく思います。今後は地域の農家さんとも協力しながら、食育にもつなげていきたいですね。また、『さっぽろハウス』では現在、倉庫の一つを利用して『五感をくすぐる秘密基地』を制作するためのクラウドファンディングを実施しています。病院との往復の中で、少しでも安らぎ、リフレッシュできる空間をさらに拡充させていきたいです」。
今年で開所15年目を迎える「さっぽろハウス」は、これからも利用されるご家族にとって心地よい「第二のわが家」であるための取り組みを続けていく。

※詳細はこちらをご覧ください https://readyfor.jp/projects/sapporo2023

登場した店舗
さっぽろハウス
登場した人/会社
日本マクドナルド(株)フランチャイジー株式会社チライ
株式会社北海道日本ハムファイターズ
活動内容
DMHC
活動時期
2023年7月25日「さっぽろハウス」キッチンガーデンのお披露目式

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