STORY#077

命を救うためのアクションを、誰もが当たり前にできるように

2024.04.03大阪府

2月18日(日)に、大阪府済生会千里病院と千里南公園で行われた「第11回千里子どもメディカルラリー」。前日にZOOMで事前講習を受けた小学校5、6年生の皆さんが、各ステーションを周りながら応急処置や一次救命処置を学ぶとともに、クイズやゲームに挑戦しました。
イベントの後半にはドナルドや近隣店舗のクルーが登場し「地球についてのワークショップ」も実施。参加した子供たちにとって「社会や地球のために自分にできることは何か」を考える1日になりました。

千里子どもメディカルラリーを主催する大阪府済生会千里病院の伊藤 裕介先生や、日本マクドナルド(株)フランチャイジー 有限会社プレジャの鈴木 誠一オーナーのイベント実施に込めた想いとともに、当日の様子をお届けします。

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済生会千里病院の伊藤先生
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伊藤先生と運営スタッフ

誰かの命を、みんなで救う

「チェコのメディカルラリーに参加した際、子供たちが当たり前に応急手当てを実施する姿を見て感動したことが、取り組みをスタートしたきっかけです」。そう話すのは、済生会千里病院で救急救命医として活躍する伊藤先生だ。日本では、応急処置や一次救命処置について認知・理解が低く、有事の際に自ら行動できる人もそう多くはない。「救命活動に対するマインドの醸成や学ぶ機会を届けたい」。そんな想いから千里の地で、日本のメディカルラリーはスタートした。

「傷病者発見の通報を受け病院へ搬送するまで数十分はかかります。だからこそ、医療がどれだけ進化しても、傷病者を発見した人がその場で処置をできることが大切なのです」。子供の頃から学ぶことで「誰かの命を救うために自分にできることがある」と考えてもらうこと、そして、いざという時に主体的に動けるようになること。これが、救命率向上や、その後の後遺症をできる限り減らすために重要だ。

そして、多くの方が応急処置や一次救命処置について学ぶことは、処置に臨む人の負担を減らすことにもつながるという。「たとえば学校では先生が一人で数十人の子供たちの安全を守らなければいけません。子供たちにも知識があれば、AEDを持ってきてもらったり助けを呼んでもらったりと、サポートをお願いできますよね」。

現在、メディカルラリー開催のノウハウをパッケージ化し、全国へ展開しようと取り組みを進めているという。他にも、教育委員会と連携し義務教育で救命活動について学べるように推進しており、2025年には吹田市のモデル校で授業がスタートする予定だ。

「今回のメディカルラリーのように、子供たちやそのご家族とつながりの深いマクドナルドと連携することは、取り組みの周知拡大や参加のきっかけづくりになると感じます」。そう語る伊藤先生。より多くの子供たちに救命活動について学ぶ機会を届けることが、その家族や友人、周囲の方々の意識も高め、ひいてはたくさんの命を救うことにつながるのだ。

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AEDを活用した心肺蘇生体験の様子
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レスキュー体験の様子
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負傷者の応急手当ての様子
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消火器での消火体験に参加した子供たち

自分にできることを知るきっかけに

当日は17チーム40名の子供が参加し、済生会千里病院と千里南公園の各ステーションで、心肺蘇生や負傷者の応急手当て、レスキュー体験などに取り組んだ。参加した子供たちからは「自分にも誰かの命を救うためにできることがあると気づけた」「習ったことをこれからも忘れずにいたい」「友達にも応急処置の大切さや方法を共有したい」などの言葉が聞こえてきた。
また、子供たちを見守っていた保護者の皆さんからは「救命活動について楽しみながら学べる良い機会だった」「命を救うために非常に大切な取り組みであり、今後も継続してほしい」「誰かのために行動する術を学ぶなかで、子供たちが『社会の一員になれたような誇らしさ』を感じる機会になったと思う」といった反響をいただいた。

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日本マクドナルド(株)フランチャイジー 有限会社プレジャの鈴木 誠一オーナー
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DMHCの募金活動に参加した皆さん
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「地球についてのワークショップ」に参加する子供たち

より安心して過ごせる街を目指して

メディカルラリー日本発祥の地を担うオーナーとして、全国のマクドナルドに取り組みを広げていきたいと語る有限会社プレジャの鈴木 誠一オーナー。
子供たちや保護者、イベント関係者が集まった閉会式では、「子どもメディカルラリーの取り組みは、マクドナルドのOur Purpose『おいしさと笑顔を地域の皆さまに』や、それに基づき私たちが行っている『安全で安心なまちづくりの推進』と精通していると考えています。これからも子どもメディカルラリーを全面的に応援するとともに、さまざまな場面で子供たちの支援ができる企業を目指していきます」と話した。

また、取り組みを振り返り「子供たちはもちろん、参加した社員やクルーにとっても学びの多いイベントだった」と語った。
「『一般の方がAEDを使って命を救った』というアメリカのニュースをきっかけに、救命活動を学ぶ取り組みに興味を持ちました。今後、さらに高齢化社会が進むなかで、万が一の出来ごとが起きる可能性は増えていき、マクドナルドの店舗も例外ではありません。社員やマネージャー、クルーの皆さんが救命活動について正しい知識を身につけ、主体的に動こうとするマインドを持っていれば、命を救うことができるかもしれない。だからこそ、メディカルラリーへの参加は私たちにとっても重要な学びの機会であり、より安心してお過ごしいただける店舗、ひいては街づくりのための第一歩になると感じています」。

他にも、今回のメディカルラリーではドナルド・マクドナルド・ハウス(DMHC®)もブースを設け、DMHCにまつわるクイズを出題したり、募金を募ったりと、認知拡大やチャリティ文化醸成のための取り組みを行った。

子共たちの学びや成長の場を目指しているマクドナルドと、さまざまな取り組みを浸透するために連携していただきたいですし、私たちもメディカルラリーをはじめ幅広いイベントに参加するなかでDMHCの活動を広めていきたいと感じます。地域の仲間として支え合い、ともにより良い未来を築いていきたいですね」。地域を想う企業とともに、取り組みの輪はこれからも広がりつづけていく。

登場した店舗
千里丘店
いのこ谷店
登場した人/会社
済生会千里病院
日本マクドナルド(株)フランチャイジー 有限会社プレジャ
活動内容
地域貢献
DMHC
活動時期
2024年2月18日 第11回千里子どもメディカルラリー

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