STORY#081

農家リレーのアンカーを飾る『ゆいまーる(助け合い)』精神。
冬のレタスは島人が育む宝だから

2024.05.01沖縄県

全国約3000店舗のマクドナルドを支えているのが、各地の生産者さんです。マクドナルドでは商品の安全性に加えて品質やサステナビリティを高めるため、農産物の国際基準の認証制度「GlobalG.A.P.(グローバルギャップ)」を採用。管理項目は200以上の項目ときわめて多岐にわたり、その厳しい基準をクリアした生産者さんの努力の結晶が、各店舗へ届けられています。

たとえば「ビッグマック®」や「てりやきマックバーガー」に使われているレタスひとつをとっても、農家さんの情熱がぎっしり。そこにはどんなこだわりがあり、どんな想いで育てられているのでしょう。作り手の横顔を知るべく、今回は沖縄県の南城市で農業を営む有限会社沖縄ファームを訪ねました。

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地元のマクドナルドのクルーが参加した収穫体験をリードする大城専務

冬でも温暖で土壌はミネラル豊富

年間平均気温は約23℃。亜熱帯に属する沖縄ならではの気候で、最も寒い1月でも17℃前後で日中は温かく、朝晩は適度に冷え込みます。この環境はレタス作りに適しており、冬でも収穫ができる沖縄は春夏秋冬の全国レタスリレーをつなぐアンカーと言えます。沖縄ファームの大城 茂博専務も自信をのぞかせます。
「うちのレタスは、防寒用のシートでトンネルをかけなくても元気に育つんです。やっぱり、それぐらいあったかいんですよね。それに、ここ南城市は島尻層群の泥灰岩からなる『ジャーガル』という土壌が中心で、ミネラルが豊富。粘土質なので大雨が降ると足が取られて大変ですが、栄養たっぷりなので野菜にとっては恵まれた環境ですよ」と誇らしげ。おまけに、南城市大里は海に面していないため青い景色こそ見えないが、その分塩害とも無縁。レタスをはじめ、野菜作りの好条件がそろっているのです。

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この日は専務の兄で創業者の大城 正雄会長(左)もクルーにレクチャー

レタスのおいしさと安定性を追求

沖縄ファームは、1996年に親族を中心に4人で創業し、現在は10名で事業を営んでいます。広さ約1300坪の畑はシングルのテニスコート22面ほどあり、多い日は4200玉のレタスが収穫されています。
「さらなるおいしさを追求するため、今年から野菜はレタスに専念しています。大敵である台風のシーズンはなるべく避けて作付けするのですが、季節外れの大雨が降ることもありますからね」と大城専務。昨今の気候変動は、沖縄においても目が離せない課題であり、同社でも対策を講じています。

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収穫体験に参加した日本マクドナルドのフランチャイジーである有限会社レキオスフーズの喜納 勇オーナー(右)とマクドナルドのクルー、スタッフ

チームワークで育てる自慢のレタス

食や風習、方言など、多方面で独特の文化が生きる沖縄。沖縄ファームの仕事でも特徴的なことはあるかを聞くと、興味深い答えが返ってきました。
「沖縄ののんびりとした時間感覚を『ウチナータイム』なんて言いますけど、今はそうでもないですね。車社会なので渋滞が多く、遅刻しないように早く準備するのは当たり前ですし。作業も朝8時にははじめて、収穫は午前中に終わるよう段取りしています」と大城専務は話す。そこには助け合いのこころ『ゆいまーる』が関係しています。
「チームワークみたいなものですね。仲間が遅れていたら、自分の作業を止めてでも手伝おう。そのために、周りをよく見ながら仕事しようねと言っています。やりがいは、計画通りにレタスが育っているとき。成長過程が楽しみなんですよね」と、わが子を見守るように目を細める姿が印象的でした。

登場した人/会社
有限会社沖縄ファーム
日本マクドナルド(株)フランチャイジー 有限会社レキオスフーズ
活動内容
サプライヤー

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