「自分を大切にする時間」を持っていただきたかった
キョロキョロしたり、ペタペタ触ったり、ノシノシと踏んづけたり——。
「さっぽろハウス」に滞在する乙茂内ファミリーは、ちょっと不思議なこの空間に、すっかり夢中になっています。
そう、幻想的な雰囲気が漂うこの場所こそ「さっぽろハウス」内に設けられた「センサリールーム」です。
水の泡が湧き出す円柱や光ファイバーの束、プロジェクターの映像など、光や音で五感が心地よく刺激され、子供も大人もリラックスして過ごせる空間になっています。
どうしてこのような空間を作ろうと考えたのでしょうか?
きっかけは、「さっぽろハウス」の前ハウスマネージャーで、現在はフィールドコンサルタントを務める福原洋勝さんの想いに端を発していました。
「子供やご家族が、ご自分を大切にできる時間を届けたかったんです」。
福原さんは「さっぽろハウス」のハウスマネージャーとして、いつもつきっきりで子供を看病し、気持ちが張り詰めているご家族を間近に見てきました。
そうした姿を見て、“お子様にもご家族にも、もっとご自分を大切にする時間を届けられないか”と考えるようになったそうです。
「これをきっかけに、昨年は裏庭に『キッチンガーデン』※を設けることができました。でも、他にもできることはきっとある。そんな想いがあったんです」。
とはいえ具体的な案が浮かんだわけではなく、気になることがあれば手当たり次第に調べる日々。その中で見つけ出したのが、「センサリールーム」でした。
「さっぽろハウス」内には倉庫が6つあります。うまく整理すれば、1つぐらいは空けられるはず。
福原さんは具体的な検討に乗り出しました。