STORY#105

レタスを熟知した農家出身の従業員が届ける、
安全・安心なカットレタス!

2025.04.10長野県

POINT
  • ・カットレタスのサプライヤー、株式会社サングローブフードのパートナー、JA佐久浅間のプロフェッショナリズムに迫る。
  • ・レタスを熟知した農家出身の従業員だからこそできる、安全安心な製品づくりの秘訣とは。
  • ・「ここには、自分のことを理解してくれる仲間がたくさんいる」と感じさせてくれる、工場の秘訣とは。

全国約3,000店舗のマクドナルドを陰で支えているのが、様々な食品を届けるサプライヤー企業です。マクドナルドでは商品の安全性に加え、品質やサステナビリティを高めるために数々の基準を設定。その厳しい基準をクリアした各社の努力の結晶が各店舗へ届けられています。

そんなサプライヤーの皆さんはどんなプロフェッショナリズムをもち、どんな想いで生産や加工に取り組んでいるのでしょうか。今回は「ビッグマック®」や「てりやきマックバーガー」などに使うカットレタスをマクドナルドに供給する、株式会社サングローブフードのパートナー、JA佐久浅間の重田さんにインタビューを行いました。

大きな敷地だからこそ叶う、製造設備と熟練従業員のコラボレーションで実現する高い品質

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JA佐久浅間の重田さんは2013年入社。工場では品質管理を担当。
農家さんが収穫したレタスを工場で決められたサイズにカットし、洗浄・殺菌され、マクドナルドに納品。

レタスの生産量日本一※1を誇る長野県で、本格的に業務用需要向けカット野菜を売り出していったのが、サングローブフードと、JA佐久浅間(当時の名称は小沼農協)です。2社が密に連携することで、レタスの畑から工場まで一貫して国際基準に則って安全性を担保しています。

※1 作物統計調査(令和5年産野菜生産出荷統計)
出典:「政府統計の総合窓口(e-Stat)

「安全でおいしい野菜は、人間だけではなく虫たちにも魅力的です。だから、虫を取り除くことが最大といえるミッションなのです。より高品質なカット野菜をお届けするために、2022年には大型の異物除去機を導入しました」

この異物除去機器の導入によって、異物除去率は向上。ただしJA佐久浅間の重田さんは、設備だけでなく現場で働いている方々の活躍が成果につながっていると話します。

「食材の安全安心を担保することは食を提供する企業として当然のことですが、この当たり前を実現するには何重もの確認が不可欠であり、決して簡単なことではありません。レタス一つひとつに対し丁寧に作業してくださっている現場の皆さんには感謝しています。やはり、いかに機械が優れていても、最後の頼りは人の手なんです」

特にベテランスタッフの方々はたくさんの知見や技術をもっており、仕事を行う姿はある種“神業”なんだとか。農家出身者も多く、経験を通じてレタスを熟知しているからこそなせる業といえます。
加えて教育やコミュニケーションの面でも、経験豊富なスタッフの皆さんは非常に頼りになると重田さんは言います。

現場主導でやりがいを重視
感謝の心で仲良く一丸に

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JA佐久浅間の工場では、30年以上勤務しているベテランスタッフが多数活躍
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まずはレタスの芯をくり抜いたり外葉を取ったりしながら、虫や異物が入っていないか目を光らせる

JA佐久浅間には敷地内に2棟の工場があり、合計約50名のスタッフが勤務しています。安全安心でおいしいカットレタスを届けるために最も必要なのが、働いている方々のチームワークです。
「責任者の役目は、誰もが自由に忌憚なく意見を言える環境づくりです。また、そう言った中で届いた皆さんの希望を叶えることも意識しています。加えて、誰もがポジティブな気持ちで働ける職場であるために、信頼関係の構築や感謝し合う文化の醸成にも取り組んでいます」
日本マクドナルドやサングローブフードの担当の方など、工場外の方にも協力いただき開催する「リフレッシュミーティング」や1年に3~4回は意見を出し合う「意見交換会」などではミニゲームなども含まれ、「仲良くなれる場」となっています。

その結果、「自分達で考え行動したからこそ得られるやりがいがあると思っているため、目標やルールは主役である現場の皆さんの声をもとに決めています。

そんな現場の声から生まれた業務改善例の一つが、工場内の照明をLEDに変えたことです、以前より明るくなったことで、目視検品がしやすくなりました。

なお、スタッフの8割が女性ということもあり、彼女たちがより働きやすくなるための施策も行ってきました。

「より幅広い方々に活躍いただくために、雇用形態はフルタイム、パートタイム、季節雇用など柔軟にしています。また、急な用事やお子さんの体調不良などの際すぐにフォローできるよう、余裕をもった運用をしています」

レタスの食品安全や品質の向上を図るための業務は、従業員にとって時に大変なこともあります。例えば、食品安全を担保しつつ、シャキシャキ食感のカットレタスをお客様に届けるためスタッフのみなさんは低温な環境下で作業をしています。

「大変な環境下でもレタスの安全や高い品質を維持してくれている仲間の苦労や努力は当たり前ではない。しっかりと感謝を言葉にすることで、苦労を “やりがい”や“モチベーション”に変える。この2つを常に意識しています」

レタス農家さんとも交流し
お互いを理解し合う

レタスづくりは気候変動の影響等もあり従来の常識が通用しなくなってきています。そのような中でも私たちはマクドナルドの商品を楽しみにされているお客さまへ品質の良いカットレタスをお届けするために、加工用のレタスの品質向上を目指し、レタス農家さんを工場に招いた工場の体験会も実施しているのです。

自分たちが育てたレタスがどのように加工されていくのか、またマクドナルドの店舗に届けられるのかを体験し、次のシーズンのレタスづくりに活かしていただきたいと重田さんは考えています。

「我々も、農家さんとの交流を通じて、レタスづくりの厳しさを再確認しました。納品されたレタスを見て農家さんの顔を思い出すようになり、今まで以上に大切にレタスの加工をするようになりました。これからもおいしいカットレタスのために、良い職場・環境づくりをしてまいります!」

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レタス農家さんを工場に招いて、体験会を実施
登場した人/会社
株式会社サングローブフード
JA佐久浅間
活動内容
レタスの製造

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